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ー新築の省エネを成功させる設計と設備の全体像ー

はじめに:新築で省エネを最大化する考え方

新築の省エネは、光熱費の削減だけでなく、夏涼しく冬暖かい快適性、健康、災害時の備えにも直結します。家は完成後にやり直しが難しいからこそ、設計段階での断熱・気密・日射取得と遮蔽、適切な設備選定、そして暮らし方までを一体で考えることが重要です。本記事では、初めての方にも分かりやすく、要点を順序立てて解説します。

設計と躯体性能:断熱と気密がすべての土台

断熱と気密は省エネの根幹です。断熱等級やUA値は「熱がどれだけ逃げにくいか」を示し、C値は「すき間の少なさ」を表します。これらは設備の性能を最大限に引き出す前提であり、後からの改善が難しい項目です。土地条件や間取りの希望があっても、外皮性能だけは最初に数値目標を置き、設計と施工の両面で担保しましょう。
快適で省エネな新築をつくるには、窓の計画が鍵です。南は冬の日射取得、東西は夏の遮熱、北は安定した採光という性格を踏まえ、ガラスの選定や庇の出を調整します。窓は壁よりも熱が出入りしやすいため、方位ごとに仕様を変えるだけでも体感と光熱費は大きく変わります。ここから、実際に検討すべき具体ポイントを二つ以上に分けて整理します。

断熱等級とUA値:目標値を先に決めて逆算する

断熱等級は省エネ基準到達の目安です。寒冷地でなくても等級6や7に近い水準を目標にすると、冷暖房の立ち上がりが速く、室内の温度ムラが小さくなります。予算内で達成するには、屋根や天井、基礎断熱のバランスを見直し、熱橋を潰す詳細図面を用意することが近道です。

窓と日射計画:方位別に“取得と遮蔽”を設計する

窓は樹脂サッシや高性能ガラスを基本とし、南は冬の取得、東西は遮熱重視、北は採光と断熱の安定を狙います。すだれや外付けブラインド、軒や庇の寸法を早期に決めると、冷房負荷を抑えつつ明るさを確保できます。間取りの自由度を高めるためにも、外皮の段階で過剰な開口を避ける判断が有効です。

気密と換気経路:C値の目標化と現場検査

気密は施工精度に左右されます。気密シートの連続性、配管貫通部の処理、点検口やサッシ周りの納まりを図面に落とし込み、完成気密測定で数値を確認します。第三者検査を導入すると、見えない部分の品質を確実にできます。

設備とエネルギー:効率を高め、無駄を減らす

建物の器が整えば、設備は最小エネルギーで十分に働きます。過剰な容量の空調は立ち上がりこそ速いものの、短時間のオンオフが増え効率が落ちがちです。家族構成や生活時間に合わせて適正容量を見極め、換気、空調、給湯、創エネをトータルに最適化する視点が重要です。以下に、よく相談の多い設備選定の勘所を順にまとめます。

換気方式:計画換気で熱を無駄にしない

第三種から第一種の熱交換換気まで選択肢は幅広いですが、気密性能が高いほど計画換気の効果が出ます。花粉や粉じん対策としてフィルター性能も確認し、メンテナンス性と電気代のバランスで選びます。

空調計画:小さく分けて長く穏やかに運転

高断熱・高気密の家では、少容量のエアコンを連続運転させる方が効率的です。部屋ごとに設置するか、要所に設置して室内ファンで空気を回すかは動線と間仕切りの位置で決めます。過ごす時間が長い空間から優先して配置しましょう。

給湯と給水:省エネは“お湯”がカギ

家庭のエネルギー消費で給湯は大きな割合を占めます。高効率給湯器やヒートポンプ式を選び、配管ルートを短くして待ち湯のロスを減らします。浴室やキッチンの近接配置、断熱浴槽の採用も実効性が高い対策です。

創エネと蓄電:昼の電気を暮らしに活かす

太陽光発電は外皮性能と相性が良く、日中の自家消費を高めれば光熱費とCO2の両方を削減できます。将来の電動車活用や停電時の安心まで見据えるなら、蓄電池やV2Hの導入余地も早めに検討します。

コストと制度:無理なく、賢く進めるために

省エネは初期費用とのせめぎ合いになりがちですが、ランニングコストと体感の改善まで含めて総額で判断すると最適解が見えます。補助金や住宅の省エネ認定、長期優良住宅、フラット適合などの制度を活用すれば、資金計画の負担を抑えつつ性能を底上げできます。最終的には、設計者と施工者、設備業者が同じ目標を共有し、数値だけでなく住み心地という成果に責任を持つ体制づくりが成功の鍵です。

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2025.10.17

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