日本でメインとなる住宅構造と言えば、やはり木造住宅です。
ぬくもりを感じ、日本人には古くから親しまれてきた木造住宅の特徴や長所・短所、
また工法の種類についても一緒に見ていきましょう。
家を建てる計画のある方は参考にしてみてください。
住宅構造は大きく分けて3種類
まず住宅構造の種類ですが、3つに分かれます。
木造住宅・鉄筋コンクリート住宅・鉄筋鉄骨コンクリート住宅となります。
鉄筋コンクリート住宅は「RC構造」とも呼ばれ、耐火性と耐震性にすぐれています。
また鉄筋鉄骨コンクリート住宅は「SRC構造」と呼ばれ、
デザイン性に重点を置く家づくりに適応しています。
規模の大きい建築物に使用されることが多いです。
そして木造住宅とは、
壁・柱・土台等建物を支える構造体の材料に木が用いられているもので、
さらに木造住宅の中で木造軸組工法と木造枠組壁工法で分かれていきます。
木造軸組工法は日本に古くからある工法で「在来工法」とも言われ、
柱や梁(はり)、筋交いを使って家を組み立てる方法です。
木造枠組壁工法とは、
戦後に北アメリカから取り入れられたツーバイフォー(2×4)工法に代表されます。
木製のパネルと角材のパネルで壁・天井・床などの面を作り、
6面体の構造を基本として家を建てます。
木造住宅の特徴
木造住宅は密閉性が低いのが特徴です。
このために木造住宅は結露を防ぎますし、
「木は燃えやすい」と考える方もいるかもしれませんが、
実は木材は表面が炭化すると中心部までは燃えにくいです。
加熱が続いた場合に強度もキープすることができ、
火災の時でも人間を守ってくれる心強い素材です。
木造住宅のメリット・デメリットは?
メリットは第一に、鉄筋コンクリート住宅・鉄筋鉄骨コンクリート住宅と比べると
費用が安くできることです。
吸湿性・断熱性にも富んでいますし、
シンプルな構造ゆえに設計にも自由度があってリフォームしやすいです。
自分の望むような家づくりができるのが木造住宅とも言えるでしょう。
気になる耐久性ですが、きちんと対処をすれば木造住宅は大変長持ちをしてくれます。
ちなみに世界でもっとも古い木造建築は、皆さんもご存じの「法隆寺」です。
なんと築1200年以上というのですから驚きですね。
近年では建てて100年近い木造の古民家も人気を博しており、
カフェやホテルとしてリノベーションされる例も数多いです。
それだけ木造の建物は耐久性にすぐれていることがわかります。
デメリットとしては耐震性を心配する方も多いでしょうが、
現行の建築基準法ならば住宅を建てるにあたっては、
どんな構造の住宅でも
震度6~7規模の地震で倒壊するリスクがない建築物にするように定められています。
なので木造住宅でも耐震性を有することはできますし、
制震システムの性能も最近はアップしているので、
さらに耐震強度のある家づくりが木造でも可能となっています。
また木材の性質上、音が聞こえやすいのは否めません。
家が車が多く通る道路沿いである、あるいは家の中で楽器演奏を考えている場合は、
床や壁・天井を二重にして防音対策をするといいでしょう。
他の工法と比較すると家のできあがりにばらつきが生じやすく、
木材をどう管理するかでも品質は変化しますし、
現場で職人が木材を加工するのなら職人の技術によっても仕上がりは変わります。
住宅会社の営業担当者とは良く話し合いをして、
信頼できる会社に依頼するように心がけましょう。
今回は木造住宅をクローズアップしてみました。
木造住宅は大手の住宅会社も手掛けており、
各社の個性を出した木造の一軒家を提供しています。
気になった家や住宅会社があったら、
資料請求したり住宅展示場に足を運んだりして、情報収集をしてみてくださいね。