新築やリノベーションを考える際、こだわってみたいのが内壁の仕上げとなります。
内装の素材にはたくさんの種類があり、混乱してしまう方も多いかもしれません。
今回は、内壁材の特徴と選び方についてご紹介します。
クロス
クロスは、内壁の仕上げ素材として最も一般的となります。
価格が安く、工期も短いのが特徴で、
色、柄、テクスチャ[表面の立体的な質感]を自由に選ぶことが可能です。
また、壁の一面だけ、あるいは壁の一部だけに異なるクロスを張るなど、
デザイン的な自由度が高いのも魅力となります。
大きく樹脂[ビニール]製と紙製、そして布製の3種類に分類され、この順番に価格が上がります!
樹脂製は汚れや破れに強いため、小さなお子さんのいるご家庭の子供部屋や、リビング向けと言えるでしょう。
紙製と布製は独特の高級感があるため、リビングや応接、客間などにおすすめです。
また、見た目だけでなく調湿や防臭などの機能性素材も多く、そういった側面からの選択も出来ます。
ただし、[特に樹脂製は]経年劣化に弱く、
継ぎ目のはがれや、気候によってはカビが発生する場合もあります!
空調の効率を上げるために部屋の気密性を上げている場合は、特に注意が必要となります。
※張り替えることで修繕は可能です
木材
木材の美しい見た目と癒しの効果、
そして清潔感から流行の木材仕上げは、特にダイニングの仕上げとして人気となっています。
調湿性と断熱性があり、防音[吸音]性も他の素材と比べると高めです。
そのため、街中や大きな道路が近くにある立地の場合や、寝室やリビングにもおすすめですよ。
価格に関しては、間伐材[森林管理のためいわゆる間引きで伐られた木材で樹齢が若いため安い]を
利用できれば比較的安いですが、
フシ[枝があった跡]が目立つものも多いのでよく確認することが大切です。
また、湿気を吸うと膨張する性質を持つため、雨が非常に多い地域では、
特に反りや割れが発生することが考えられます。
フローリングのような合板や樹脂で仕上げたものであれば、そのリスクを抑えることが可能です。
ただしその代わりに、無垢材と比べると見た目や質感が劣ってしまうことも。
木材を検討する場合は、できるだけ実物に触らせてもらえる業者を選び、
納得いくまで比較・検討することが大切です。
塗り壁
和室の砂壁や土壁、漆喰に代表される塗り仕上げは、汚れにやや弱く[拭き掃除ができない]、
地震でひび割れる可能性があるなど耐久性もやや低くなります。
何度か塗り重ね、しっかり乾かす必要があるため、施工期間も長く、価格も高めとなります。
しかし、素材的に静電気がたまりにくいため、ほこりが付きにくく、光などの影響をほぼ受けないため、
何年経過しても見た目にほとんど変化はありません!
機能性という意味でも優秀で、調湿性や、防音性能も高く、断熱性も優れていることが特徴です。
基本的に燃えない素材[漆喰も石灰が主成分なので燃えにくい]ため、耐火性の素材でもあります!
タイル
言わずと知れた水回りの壁素材代表となります。
基本的に水に強いため掃除がしやすく、
塗り壁と同じく日焼けなど光の影響もないためその美しさを長く保てますよ。
はめ込むタイルには様々な種類があり、組み合わせ次第で複雑な模様やモザイクアートも楽しめます。
そのため、リビングなどのくつろぎの空間にも適した特徴を持っています!
堅牢ですが音を反射するので、音響に気を遣う部屋、
例えばピアノなどを置く部屋やシアタールームなどには不向きとなります。
また、吸湿性がないため、環境によっては結露が発生する場合もあります!
ただし、これはレンガのような多孔質のものを使用するか、
壁自体の断熱処理をしっかりしておくことである程度防ぐことは可能です。
釘や鋲が打てないため、絵画や時計、花などを壁に飾りたい場合には、
あらかじめ専用の部材を埋め込むことを依頼に含めるか、
ピクチャーレールなどの代替案を検討することが大切です。