2階建て住宅が選ばれるなか、あえて新築平屋を選ぶ方もいます。
同じフロアに生活空間がギュッと集まっているので、生活動線にムダがなく家族同士のコミュニケーションも取りやすくなります。
夢が膨らむ新築づくり。しかし、平屋には平屋なりの注意点もあります。平屋新築を考えている方はこちらを参考にしてみてください。
通風と採光に注意
平屋の新築ならリビングや子ども部屋など、過ごす時間の長い部屋は陽当りの良い方角に設計しますよね。そのため、水回りは日陰になりやすいのがデメリット。
しかも、周りの事情や敷地の広さによっては間取り通りにいかないこともしばしばあります。平屋になると考えられるのは通風の面。
ひとつの部屋に2つ以上の窓を設置すると風通しが良くなります。ただし、部屋の数が増えると壁も増えるため、壁で風が遮られてしまう可能性も。
新築平屋において解決策があるなら、平屋をコの字型にした中庭を設ける案もあります。
どの部屋にも太陽光が差し込み、明るい室内を確保できます。
また、中庭に面して大きな窓を設け、その一直線上に通風のための小窓を設置すれば、風通しのよい住環境に繋がります。
屋根断熱
屋根と住居スペースの距離が近い平屋。断熱対策をしっかりと行なうことがポイントに。特に屋根裏スペースにロフトを設置したい！要望もありますが、このときに屋根断熱をしっかりしていないと、屋根からの熱をダイレクトに感じることになります。
いわゆる、夏暑くて冬は寒いだけの新築住宅になってしまいます。こうならないためにも、設計段階でしっかり断熱性能について施工会社に相談しておくようにしましょう。
プライバシーの確保
平屋はワンフロアにすべての居住空間がある構造です。そのため、家族同士でプライバシーを確保しづらくなります。だからといって、壁やパーテーションをあちこちに設置してしまうと、先に紹介した通風や採光の面で問題が出てきます。
せっかくゆとりある空間が魅力の新築平屋の良さを、十分に確保できません。そのため、部屋の間取りと生活動線をあわせて考えてみましょう。
たとえば、中央にリビングダイニングを設計、その両隣に寝室や子ども部屋を配置。リビングに大きな窓を設置して通風と採光を確保します。
それぞれのプライベート空間をしっかり保ちながらも、各部屋からすぐにリビングダイニングに出られるので、家族とのコミュニケーションは取りやすくなります。
コスト面
新築づくりではコストを抑えたいもの。一見、平屋より2階建て住宅のほうがコストがかかるイメージですが、実際は平屋のほうが2階建てよりも高くなると言われています。
その理由は、基礎工事と屋根に問題があります。この2箇所にもっともコストがかかります。2階建てより広い敷地面積を必要とする平屋は予算オーバーになることもあります。
敷地面積が広いと基礎工事の面積も広くなります。屋根に関しても同様です。
ゆったりした空間をつくりたいからと、各部屋の面積を広くしたり部屋数を増やすと、あっという間に予算オーバーになるので、妥協できる点を洗い出すことが必要です。
家族全員の希望や要望をリストアップしてからは、絶対に譲れない部分と妥協できる部分を洗い出しておきます。譲れない部分は1つ〜3つほどを厳選しておきましょう。
いかがでしたか。新築づくりで平屋には多くのメリットがある一方で、今回ご紹介したデメリットもあります。こだわりを詰め込めば詰め込むだけ、予算内に収まりきらないことも。
注文住宅や平屋づくりに強みを持つ施工会社（設計事務所）に相談しながら、理想的な住まいづくりを行ってみてください。