家を建てようと思ったとき、雨戸は本当に必要なのか、と悩む方も多いのではないでしょうか。
雨戸の役割について知ることで、自分の家には必要なのか、必要ではないのかが分かってきます!
今回は、雨戸の役割についてご紹介します。
昔の日本建築に雨戸は必要不可欠な設備だった
雨戸の歴史は古く、安土桃山時代まで遡ります。
当時の日本には、ガラスがまだ存在していないため、建物の中と外を分けるために障子戸が使われており、
雨戸を障子戸の外側に設置し、風雨を防ぐために使用していました。
雨戸は、昔の日本建築において風雨対策のために欠かせない物でしたが、
1970年頃から始まったアルミサッシの普及で、窓の気密性が向上するとその役割が変化してきたのです。
雨戸は安全性を考えると必要
現在の雨戸は、昔のような風雨対策の役割は薄れており、
窓の気密性向上、社会の変化などの影響で、建物の安全性を高めるものとして認識が変わってきています!
雨戸は外壁と同じで、建物の一番外側を覆うもので、設置される場所はサッシのある開口部分となります。
開口部は、建物が外部からの影響を受けやすい最も無防備な部分にあたり、
この部分に雨戸を取り付け補強することにより、家の安全性を高くすることができるのです。
雨戸の役割について
風雨の侵入を心配しなくても良くなった現在でも雨戸が必要になる理由は、
雨戸が私たちの暮らしを守る大切な働きをしているからなのです。
下記にて、役割についてご紹介します。
風雨を防ぎ、自然災害への対策にもなる
雨戸の大きな役割は雨を防ぐことです!
日常的な風雨に対してはサッシだけでも問題が出ることは少ないと思いますが、
台風や大雨のときはサッシだけだと少し不安を感じてしまいます。
近年、自然の脅威により、竜巻などの突風により飛んできた物がガラスに当たり、割れる危険性も高くなっています。
窓ガラスが割れると、飛散したガラスで怪我をする恐れもあります。
また、それ以上に家自体に受けるダメージが大きくなり、安全性は一気に低下してしまうのです。
このような自然災害は、雨戸を閉めていることで防げる可能性が高くなりますよ。
暖房効果が高くなる
ガラスはコンクリートと同じぐらい熱が伝わりにくい熱伝導率が低い材料となります。
それにも関わらず、冬の寒い時期に窓の近くに行くと寒く感じる理由は、ガラスの厚みに原因があります。
通常、窓に使われるガラスの暑さは5mm程度なので、
熱伝導率が低いと言ってもこの厚さではすぐに熱が伝わってしまうのです。
雨戸を閉めることで、ガラスが外気に直接触れることを防げるため、暖房効果が期待できます!
防犯効果が高くなる
空き巣の侵入経路は、そのほとんどが窓からの侵入によるものとなります。
空き巣は雨戸の開け閉めに音がしたり、侵入までに時間が掛ることなどを理由にして、
雨戸が閉まっている家への侵入を避ける傾向にあるため、外部からの侵入を防ぐ抑止効果が期待できるのです。
雨戸の施錠は、シャッタータイプや引き戸タイプなど、
種類に関わらず内側からロックできるように作られています!
サッシのロックと併用して雨戸の施錠を行うことで、防犯効果を高くすることができますよ。
防火効果が高くなる
雨戸は火災のときに近隣への延焼を防ぐ役割をしてくれます。
仮に隣の家が家事になったとしても、雨戸が閉まっていることで、
炎がガラスを割って家の中に入ってくることを防ぐことができるのです。
また、自宅で起きた火災が外部へ広がることを防止することもできます。
このように、被害を拡大させたり被害を受けるリスクを減らすために、
防火対策の一つとして、雨戸の必要性をもう一度確認しておくと良いでしょう。
また、通常の雨戸でも防寒効果を期待できますが、雨戸には防火性能が高い防火雨戸があります。
防火雨戸の設置により、更に効果を高めることができますよ。
次回も引き続き、雨戸についてご紹介します。